何十年も前の古い遺言書が見つかった場合「この遺言はもう時効なのでは？」と思われる方もいらっしゃるでしょう。
そこで今回は、遺言の有効期限についてお伝えしていきます。

▼遺言書に有効期限はありません
遺言の効力が時効によって消滅することは無いため、古い遺言であっても無効にはなりません。
何年、何十年も前に作成された遺言が発見された場合であっても、遺言書の内容は実現されます。

■遺言書の効力がなくなる時とは？
遺言書に有効期限はありませんが、以下の場合には、古い遺言書の効力が失われる可能性があります。

【遺言書が複数見つかる】
遺言書が複数見つかった場合は、最後に作成された方の遺言書（最新の日付のもの）が有効となります。
新しい日付の遺言書があることで、古い遺言書の内容は取り消されたものとみなされます。

【相続人が遺言書の内容を認めない】
古い遺言書が有効であるとしても、記されている内容が古すぎるなどの理由から、相続人全員が遺言書の内容を認めなかった場合は、遺言が無効となることがあります。

【手元にない財産について記載されている】
遺言書が古く、現在は所有していない財産について記されている場合は、遺言通りに実行することは不可能となります。

▼まとめ
遺言書に有効期限はありませんが、古い遺言の内容が妥当ではない場合は、遺言通りに実行することができません。
財産を確実に受け渡したいとお考えの方は、弁護士や行政書士などの法律の専門家に相談しましょう。
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